日本を徹底分析して世界でのイメージやランキングを公開
TOP
美しくて面白い日本のことわざや慣用句の解説まとめ
2024年10月22日更新
目次
1.
日本のことわざについて
2.
ことわざの意味
美しくて面白い日本のことわざや慣用句の解説まとめ
1.
「屁をひって尻すぼめる」 外国では「屁」とか「おなら」という言葉はあまり使わない。ましてや、公の場である大衆向けの飲食店の湯呑みなどには、下品な言葉は絶対に聞くことはありません。でも、当然どんな国の人もおならをするのだから、まったく使わない言葉ではない。そこが面白いところでもあり、
日本人の大らかさを感じる
。よく出来ている諺だと思う。
「破鍋に綴蓋」 いい人と巡り会えれば結婚するかもしれない。その時には「破鍋に綴蓋」を、と思っている。それでも、ぴったりと合うような女性が日本に居ると信じている。 「赤い糸で結ばれている」という言い方もあるが、これもきれいな言葉だ。イギリス、ドイツ、フランスなどでも、こんな美しい表現は聞いたことがない。
「1円を笑う者は1円に泣く」 ここでちょっと嫌いな
ことわざ
も挙げておこう。それは「塵も積もれば山となる」。もっと嫌いなのが、この「1円を笑う者は1円に泣く」。この2つは、ほぼ同じ意味だが、この二つの真実は、お金持ちが貧乏人を見下しているようにしか思えない。金持ちは1円を笑っているのに、貧乏人には円を大切にしなさい。1円を大切に集めれば、塵も積もれば山となるよ」と。 残念ながら、そうなるとは限らない。計算してみればいい。毎日1円を大切にしても、1年で365円。30年かかってもまだ約1万1千円だ。数学的に見ると、やはりこのことわざは正しくない。
「目糞鼻糞を笑う」 この諺の意味は、自分の欠点を棚に上げて他人の欠点を笑う、ということ。 面白いと思うのは、漢字の熟語の作られ方だ。 まずは「目」という単語があり、次に「糞」という単語が来る。本来、外国人にとって は、この二つの単語はまったく結びつかないものだ。しかし
日本語
では「目」から出る分 泌物だから「目糞」!同じ意味で「目脂」という言葉もあるが、「脂」という単語は普段あまり使わないので覚えづらい。「目糞」のほうが面白いし覚えやすい。そして鼻から出る「鼻糞」。この2つの語には統一感があり、論理的にさえ感じる。 「五十歩百歩」 これは「目糞鼻糞を笑う」と同じような意味だが、
中国
から来た諺だ。 『孟子』に出てくる言葉で、戦の前線から五十歩逃げた兵士が、百歩逃げた兵士を笑うと いう愚かさを表したもの。この意味に似た言葉がハンガリーにもある。
「片方は犬で、もう一方はドッグ」。ハンガリー語では犬を指す言葉が2つあり、その2つを使って言う。「どちらも一緒」ということ。 また一方は19で、もう一方は20ひく1。これも、19も20ひく1も中身は同じということだ。 「旅は道連れ世は情け」 「初めて会った人は泥棒と思え」というのもあるけどね。 自分から心を開かなければ、絶対にいい出会いには巡り合えないし、いい友達も作れないのは当たり前のことだろう。
「可愛い子には旅をさせろ」 同じ旅関係の諺。しかし最近では、この諺の間違った解釈が蔓延っている。 「ウチの可愛い子を海外にでも留学させて英語でも勉強させよう」と、お気楽で楽しい旅をさせるという雰囲気が強くなっているように思う。 たしかに現代は、国内
旅行
でも海外旅行でも、かなり安全に旅が楽しめるようになった。 しかし、この諺が作られた昔は、旅とはとても危険なものだったのだ。つまり、可愛い子だからこそ苦労をさせなくてはならない、旅を通して厳しい社会の現実を理解させ、見聞 を広めさせなくてはならない、という意味なのだ。
2.
今の日本の社会では、まず子供に危険なことはさせないし、苦労をさせない。小学校や 中学校まで週休2日制になり、学習内容さえも、低下しているとは言わないが、どんどん 簡単になってきている。そんな子供たちが成長し社会人になった時に、果たして仕事場などで、自ら率先して苦労を請け負うだろうか?微温湯のような学生生活の中で、何日徹夜してでも仕事をやり通すというような強靭な精神は育まれるだろうか? 現代の日本社会では、「可愛い子に楽しい旅をさせる」という間違った解釈のほうが、より現実に近いのかもしれない。しかし、本来の諺の意味を再確認して、「可愛い子だからこそ危険で苦しい旅をさせろ」を実践してもらいたいものだ。
「安物買いの銭失い」 例えば10万円のコートを買ったとする。その品質は、おおむね問題はない。でも1万円のコートの場合は、例えば5割の確率で品質が悪いとする。では1万円のコートを2着買えば、7割5分の確率で、1着は品質が良い。となると1万円のコートでも4着買えば、ほとんど確実に1着は品質が良いものだということになる。こうやって数学的に考えてみると、高いものを買う意味がなくなる。
「芸は身を助く」 ちなみに、似たような諺に「芸が身を助けるほどの不幸せ」というのもある。これは「芸は身を助く」を皮肉った諺で、生活が楽な時に身に付けた一芸が、貧乏になった時の生活の糧として役に立つということ。つまり裏を返せば、それほど不幸な境遇に陥ってしまったということだ。
「知らぬが仏」 男同士で浮気が良いか悪いかという話をしていると、結局は奥さんが知らなければいいんじゃないかということで「知らぬが仏」ということになる。
「蜘蛛の子を散らす」 諺ではなく慣用句だが、これもよく使う。 道で大道芸をする時には、最後に帽子でお金を集めて回る。「大道芸人の生活費は、皆 さんが帽子に入れてくれるお金にかかっています。よろしくお願いします」と言いながら 歩いて回るのだが、その際に「蜘蛛の子を散らすように逃げないで」と言うと、結構うけ るのだ。 意馬心猿 難しい言葉だけれども、これは面白い。煩悩や情欲で心が乱れて落ち着かないという意味。走り回る馬や騒ぐ猿のように心が落ち着かないということだ。 誰にでも心当たりがあるであろう「心の乱れ」を、ちょっと難しい言葉で言ってみるのも面白い。
この記事を見た人は、一緒にこんな記事も読んでいます!
日本語が難しいのは漢字・平仮名・カタカナと3種類あるため
日本ほど母国の言葉である国語を尊重しない国はない
日本語は単語の意味が多彩で言語表現の奥行きが深い
世界で流行っている日本語一覧!意外な言葉が海外で流行していた