電子レンジは家事軽減できて家庭に必要な電化製品

家事軽減にさらに貢献する電子レンジ食品
戦後、冷蔵庫の一般家庭への普及は加工食品にとって大きな追い風となった。
多くの食品メーカーは、第二の冷蔵庫として電子レンジに新たなマーケットの創造役を期待したが、電子レンジ(オーブンレンジ)の普及には冷蔵庫以上に多くの時間を要した。電子レンジそのものの値段が高かったという要因に加え、冷蔵庫と違って「操作や機能に慣れる」時間が必要だったことも普及を遅らせた一因となった。

とはいえ、1985年当時、43%の水準でしかなかった普及率も、その後の10年間で倍増し、2000年現在ではほぼ94%の世帯が電子レンジをもつに至っている。実際、最近の住宅ではキッチンに電子レンジ設置スペースが最初から設けられている。電子レンジはいまや、家庭になくてはならない電化製品といえよう。

電子レンジの急速な普及と歩を合わせるように、電子レンジ食品も品揃えを増し、多くの家庭に普及していった。もっとも、家電メーカーからみれば、調理済み冷凍食品市場の高い成長や、コンビニで買った総菜類を家庭で温める需要の拡大があったからこそ、調理機能の強化やより手頃な価格ゾーンでの商品開発に取り組めたということであろう。いわば、冷凍食品と電子レンジが互いに必要性を高めた結果が、相乗的な効果を生んだのだ。

多くの主婦にとって、電子レンジの魅力は、火を使うと一時間以上もかかる煮物、洋風料理などが数十分でできあがること、盛り皿がそのまま使えて鍋からの移し替えの手間が省けること、牛乳や日本酒が火加減を気にすることなくボタン一つで適温に仕上がることなどであろう。電子レンジを巧みに操る子供も珍しくない。湯で温めたり、ゆでればいいレトルト食品や冷凍食品はすでにあったが、多くの消費者は電子レンジでの調理に馴染んでいった。

調理に火や水、まな板、包丁を使わない家庭が増えることを嘆く向きもあるが、食事の手間を軽減してくれる簡便化は今後とも多くの消費者が志向するところであろう。家庭回帰や本物志向と簡便化志向は矛盾するわけでなく、食品メーカーには、電子レンジ食品を通じて、時間節約・手間軽減と本格的な味わいの双方を消費者に提供することが期待されている。



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