日本社会は教育や所得が平均化しており上下格差が少ないのが強み

日本の格差は少ない日本国民の教育は、明治維新で開国してから急にはじめられたものでなく、江戸時代に国民の教育水準はすでに相当高くなっていました。

幕末にオランダ語の読めるインテリが約五百人はいたといわれています。そして明治維新以後さらに百二十年近く、営々と教育に努力してきて、いまや大学進学率がおそらく世界最高の国になっています。

その結果、このように揃って教育程度の高い社会が形成されました。これはまた、日本の産業の労働力の質の世界無比の高さに結びつき、途上国はもちろんのこと先進国でも抜群に高度の品質管理を可能にしています。

また、国民の所得の格差が小さいことも、日本の強さといってよいでしょう。『日本経済新聞』の調査によると、日本の企業では二十五歳の若手サラリーマンと社長の年収の手取りの格差が一対七とのことです。

これほど格差の小さい国は他にないのでは。日本の社会はいわば平等化していて教育面でも所得面でも格差が小さく、社会的な摩擦や不安定の要因が少いです。

これが社会の安定度に結びつき、ダイナミックな経済の発展を可能にしていると言ってよいでしょう。そこで、日本の世界におけるいわば独走状態のような突出ぶりは今後とも少くとも当面続く公算が大きいということです。

我々自身の生活は日本国内において公の仕事がすべてに優先して、私的に家族とともにゆっくり過ごす時間があまりに少いような生活を余儀なくされていますが、このような生活をそのまま外国へ持ち込むから、結局、外国人の友人もあまり作らないので、嫌われます。

これがいわゆる摩擦の背景にもなっていると思われます。外国人からみると一般の日本人というのは、個人個人が自分の仕事以外のことを考えない精神的に貧しい生活をしているのだというように思われていることが日本にたいする反感というか批判というか蔑視というか、そういうものの底流を成しているのではないでしょうか。



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