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日本のNGO予算は減っているけど個人の支援が世界に貢献している
2024年10月22日更新
目次
1.
NGOを介して途上国支援
2.
国のNGO予算は減っている
日本のNGO予算は減っているけど個人の支援が世界に貢献している
1.
日本人が個人的にあるいはNGOを介して途上国支援を行っている
とはよく知られています。あまりに数が多く、ニュースにもならないほどです。同時多発テロ以降、一気に世界の耳目を集めたアフガニスタンだが、ここにも、隣国パキスタンをベースに、アフガニスタンの人々への医療活動を18年以上も続けてきた日本のNGO 「ペシャワール会」の姿があった。その献身的な医療活動は、テレビでたびたび紹介された。
岐阜県主催で2006年に開催された「未来のぎふ・グローバルぎふ」でお会いした、ネパールに小学校を建設する活動を行っている80歳を超える素敵な女性のパワーにも驚かされた。日本から持参した資金を何度も、業者に騙し取られるという災難にあっても、支援の意欲は衰えないというのだ。ラオスのビエンチャンでも、埼玉県出身の、迫力ある女性に出会った。ラオスで10年以上、木工や美容の職業訓練や日本文化の紹介で活動しているIVI JAPANなのだ。
こうした個人的な日本人の善意が、日本の好感度をアップさせていることは間違いない。
ペシャワールのような資金規模も大きく、常駐のスタッフも多数抱える本格的なNGOから、岐阜県の女性のような、実質的に一人で切り盛りしているNGOもある。政府レベルの大規模な支援とは違い、現場のニーズを肌で感じ、それをすぐ、事業に生かすことができるのがNGOの強みだ。政府や企業とNGOとが、敵対的とはいえないまでも、ほとんどコミュニケーションがないといった時代は過去のものだ。日本には400を超えるNGOの活動を支える国際協力NGOセンター(JANIC) があるが、その設立趣旨には、「NGOどうし、またはNGOと政府や企業の協力を進め、NGOが活動しやすい社会をつくる」とある。実際、NGOと政府関係は、コミュニケーション、資金の援助という点で、以前とは様変わりだ。
1997年から「NGO外務省定期協議会」が始まり、その活発な議論の様子は、外省HPにある議事録から読み取れる。両者の利害が対立して、平行線の場合も多いが、対話そのものが肝心である。実施機関であるJICA、JBICともにNGOとの定期協議会を開催し、その詳細もHPで公開されている。とりわけ、後述するJBICの環境ガイドラインの策定に当たっては、NGOの果たした役割は大きい。
2.
日本政府のNGOに対する財政支援は、どのような状況にあるのだろう。幸いなことに、
予算が減少するなかで、NGO支援は伸びている
。2002年度のNGO支援無償資金協力予算は20億円だったが、2005年度には、28.5億円まで増えた。NGOとJICAとが共同して行う「草の根技術協力」は、2002年度の予算10.9億円が、2005年度には19.4億円と、ほぼ倍増している。
2000年には、NGO、政府、経済界が連携して、自然災害や紛争により余儀なくされた難民の支援など日本の緊急援助をより効果的に、迅速に行うための枠組み、ジャパン・プラットフォーム(JPF)が設立された。NGOには緊急援助に関するノウハウがあるが、財政的には乏しい。政府には、資金はあるが(以前と比べると大幅に予算は削減されているとはいえ)経験は少ない。経済界にはCSRとしての資金面での支援を含め、国際協力への意欲はあるが方法がわからない。こうした三者の利害が一致して設立されたJPFは、2007年時点で、イラク、スーダン、東ティモール、パキスタンで、参加NGO への支援や調査等の事業を展開している。
国際協力は、政府レベルだけではなく、オールジャパンで行われなければならない
というのは、こうした政府とNGOとの関係の変化からも理解できる。
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