日本庭園は世界でも批判されることなく人気があり日本文化の象徴

日本庭園本格的な庭園を自宅に備えることができる人は、どの国においても一握りの少数だろう。日本庭園も同じで、いまでは本格的な日本庭園をもつ人などほとんどいない。

だが日本庭園は外国人には人気がある。わざわざ自宅の庭を日本庭園に改造する人も海外にいる。
日本文化の中で、ほとんど批判されたことがなく一貫して高い評価を受けてきたものの代表が日本庭園だ。それはなぜだろうか。

衣・食・住にかかわる日本文化は、エキゾチシズムで持ち上げられ、高い評価を獲得しながらも、他方で何らかの欠点を指摘されてきた。和服や帯はエレガントだが不便。

日本食はきれいに盛りつけられてはいるが量が少なく腹が減る。日本の住宅は冬、外で暮らしているのと同じくらい寒い。タタミも風呂もやっかいで、使うのも掃除も大変だ。とこんな具合に日本文化のほとんどは多かれ少なかれ文句がつけられた。

禅は深遠な思想らしいが難解、茶道・華道もあいまいでいくらやっても到達点が見えない、など伝統文化、新しい文化を問わず、また精神的なもの、物質的なものを問わず何らかの批判は見られた。

ところが日本庭園は常に高い評価とあこがれの視線を浴びてきた。自然に外国側が優等生扱いしてくれた幸運な日本文化の代表である。とくに世界の目が集まる万国博覧会に日本庭園は出品され、注目を浴びた。世界の舞台にデビューして以来、批判らしい批判が現れたことのない日本文化といえる。

当初はエキゾチシズムを満足させるがゆえの評判だけだったかもしれない。しかしそんな異国趣味だけで百年以上に及ぶ人気の持続は説明できない。

日本庭園は、猫の額のような坪庭から大面積の庭園まで、大小の敷地に柔軟に対応できる造園術によってつくりあげられる。日本庭園とその造園術は、どんな建築物の、どんな規模の空間にも庭園をつくりだせる柔軟な様式であり技術であることで人一気を持続し、また注目されているのではないか。



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