日本を徹底分析して世界でのイメージやランキングを公開
目次
日本人の発明品は世界の人々の生活に必要不可欠になっている理由
日本人が得意とするのは、何も模倣だけではありません。日本人が発明し現在では世界の人々が日常生活の中で使用するようになった製品も多数存在しています。たとえば、家庭用VTRは、日本のソニーが世界で初めて製作に成功しました。家庭用VTRは、その後、ビクターが開発したVHS方式が世界の主流となっています。
今では世界で1年間に約400億食も消費されているというインスタントラーメンも、日本人の発明によるものです。現在の日清食品は瞬間油熱乾燥法という方法を発明し、1958年、世界初の即席麺を誕生させました。
現在、メキシコでは日本の即席ラーメン「マルちゃん」が国家的規模の人気食品となり1年間で約10億食が消費されています。「マルちゃん」という言葉が「簡単にできる」「すぐにできる」という意味で一般的に使用されているというのですから驚きです。
2. また胃がんや胃潰瘍などの消化器系疾患の診断に欠かせない胃カメラを世界で最初に発明したのは、オリンパスの主任技師らです。現在でも日本は内視鏡先進国だが、その礎となったのがこの発明でした。
この技術は消化器系ガンの早期発見に大きな威力を発揮するなど、世界に貢献しています。その他にもヘッドフォンステレオ、乾電池、カラオケなど、日本人の独創から生まれた発明品は世界の人々の日常生活にはなくてはならないものとなっています。
日本の民間企業では、実用的な応用研究により、多くの独創的な新技術の開発にも成功しています。島津製作所に勤める田中氏がノーベル化学賞を受賞したことは日本企業の研究開発レベルの高さを改めて証明しました。
アメリカ人が考えもしないような部分に市場性を開拓し、「ユーザー・フレンドリー(消費者目線)」という言葉に革命をもたらしている日本人の感性に触れて驚いたという人は多いです。
我々日本人が当たり前に活用している品物でありながら、日本を一歩出たら売っていないモノはたくさんあります。
例えば、口臭消しのグミ、テカった顔の脂分を拭き取る紙、公衆トイレの便座に置くティッシュなど、「あったら便利なアイテム」を商品化して「あって当然の品物」にしてしまっているところが日本人のすごさなのです。それらのアイテムは、「痒いところに手が届く」という相手を思う国民感情の成せる、日本ビジネスならではの消費者目線の産物です。
口臭消しの小粒のキャンディーやグミにしても、ただスッーとして一時的に口臭が消えるのがアメリカ製のミント。胃に吸収されて、体の内側から口臭を長時間にわたって制御する日本製のブレスケアは、身だしなみを気にする外国人にも好まれています。
片づけ、収納でも注目される日本式
痒いところに手が届くサービスといえば、なんといっても掃除や片づけの部類が多いでしょう。 小綺麗という文化のないアメリカは、片づけられない症候群の人々で溢れていますが、最近日本でも片づけ、収納がブームで、その手の本が売れています。
整理法や片づけ方は、日本人の技の輸出品として注目すべき分野です。 日本への憧れが、武道、茶道、華道、書道をはじめ、食文化やかわいいカルチャー、そして、日本人という生き方にも飛び火している昨今、整理整頓やお片づけを朕として教えることに、アメリカ人が共感を感じつつあるからです。
アメリカ人の片づけの概念は、どちらかというと移動が基本です。つまり、煩雑になっている範囲にあるモノを、他の場所へ移すことが片づけと錯覚してるのです。
だから、全体的には何も片付いてはいないケースが多いのに比べて、部屋や机、オフィスや倉庫に充満したモノを「捨てる」という観念から片づける日本流は、断捨離思想を行動に移すスタイルです。
片づけられた部屋で生活することがいかに清々しいかを経験すると誰でも気持ちがいいものです。 日本人という生き方の伝承は、個人レベルから始まって世界へと広がっていくことも可能なのです。
日本人が大好きな「お得感」についてですが、研究熱心で向上心の強い日本人は、どうやって消費者の興味を惹くかを考える名人でもあります。
本場ドイツも含め、世界中どこを探しても、ビールの種類がこれだけ豊富な国はないし、季節限定、品質向上をうたった新製品を売り出す周期の頻度は、同じラベルで変わらぬ味の老舗ビールを長年売りつづける欧米メーカーとは比べ物になりません。
ビールだけでなく、チョコレートや煎餅、クッキー、ポテトチップスの類まで、「○○味新発売!」というCMが多いのも日本が世界一といえます。
また、ユニクロやしまむらなどで有名なカジュアルウェア産業も、シーズンごとに手を変え品を変え、品質向上と新素材を売りに消費者を魅了しています。
そして、極めつけが「○○限定」という、日本人が一番弱いキャッチフレーズに後押しされた食品業界の仕掛け方です。同じ食材でも、調理の仕方や見かけや形を変えるだけで、新しいモノ好きの日本人は興味のアンテナをくすぐられるのです。
そして、高級食材が価格上昇で入手不可能になった場合でさえ、「お得感」と「お手ごろ感」を共有させた「○○もどき」という新たな市場を開拓してしまう、したたかな民族が日本人なのです。 日本人は、ことモノ作りに関しては手強くて優れた国民性をもっているということなのです。
危機に怯まない日本的探究心
食中毒が原因でレストランのメーカーから姿を消したレバサシ。
肝臓を生食するのか?と野蛮人扱いするアメリカ人からは、「規制が遅すぎたくらいだ」という声が聞こえてもおかしくないですが、そこで怯まないのが日本人のすごいところです。
地方の小さなこんにゃくメーカーが、味も見かけもレバサシそっくりの製品を開発して販売を始めたのです。焼肉屋に行ったらレバサシという熱烈ファンにとっては、運転しても大丈夫なノンアルコール・ビール以来の画期的な発明だともいえます。
また、価格高騰で経営に困った鰻料理店が、炙った豚肉に蒲焼きのタレをかけて鰻丼の半額で販売したら、お得感と好奇心で客が殺到。苦し紛れが大ヒット作になったという例もあります。
何かができなくなったら引き下がるのではなく、その代用品を高度な疑似性で考案する日本人の探究心、勤勉さに乾杯です。
レバサシを皮切りに、カニ(カマ)、キャビアといった高級食材や、ノンアルビールから最近ではノンアルコール焼酎やハイボールまで、○○もどきの波はますます激しくなっています。ベジタリアン(菜食主義者)向けのアメリカ製ベジバーガーは、肉ではないことがバレ、バレの食感と味で、正直まずいと感じるのですが、日本の肉もどきバーガーは、本物のバーガーと区別がつかないほど美味しいのです。
例えば本物のカニはアレルギーでダメだけど、カニカマは大丈夫という人も少なからずいます。日本人の感性は、思わぬところで人々に喜びを与えているのかもしれません。
そういえば、一度トーフバーガー(豆腐で作ったハンバーガー)を食べたら病み付きになるメタボ傾向のアメリカ人も多いというニュースを見たことがあります。日本人の向上心は、やがて肥満体国アメリカの救世主となるかもしれません。
「○○もどき、○○限定、○○御用達、といったお得感のブランド作りを演出する日本人は問題なくその分野のヒットメーカーになれるはずです。なぜなら、産業的な勤勉さと、さらにいいモノを考案しようと努力する向上心は、世界中で誰にも真似できない、日本人だけの才能かもしれません。
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