日本の医療・保険制度はWHOの評価世界1位だけど実際は問題だらけだった

1.日本の医療・保険制度世界的に見るとさまざまな種類の医療がある中、医療費を補完するための保険制度があり、またそれに関わる問題もたくさんあります。

アメリカでは医療保険加入は義務ではなく、必要があるのであれば、各個人が私的保険に加入するという制度になっています。

しかし、その医療保険未加入率は20%を超え、また保険加入者に対しても支払拒否が起きているというのです。そんな医療問題を問う映画、マイケル・ムーア監督の作品『シッコ(SiCKO)』の中のワンシーンです。

工場で中指・薬指の2本を切断してしまい、急いで病院にかけつけたのですが、医者から、「治療費は薬指が1万2000ドル、中指なら6万ドルだ。 どうする?」と言われ、泣く泣く中指をあきらめざるを得なかった米国人。

このようなシーンを見ると驚愕だと思います。国境を越えたカナダでは医療費無料の世界が待っているというのに……。日本はもちろん、国民皆保険ですし、医療費も比較的安いです。こういった制度があることに感謝しました。そして、言うまでもないのですが健康保険の納付義務は果たさなければならないなとも感じました。

実際に日本の医療は、WHOの評価では、健康達成度の総合評価において世界1位です。
そんな日本に住むようになったカタはニュージーランド人ですが、ちょっとしたカゼでも医者にかかるようになったと言います(本国では、カゼくらいで病院に行くと怒られちゃうと言っていました)。彼女曰く「平熱が37度の私たちにとっては、38度になってもそれほど大変ではないんだけど、薬もやたらたくさん安くもらえるし、もらっておいてもしもの時のためにストックしてるの♪ もちろん使用期限には、気をつけているわよ」だそうです。
ただ、言葉の問題もあり病院でのコミュニケーションは少々難しいとのことです。まぁ、彼女の愛嬌があればなんとかなるであろうとは思いますが…


日本の医療システム
日本の医療システムを考えてみると、均質な医療レベルが低廉な料金で利用できる健康保険はやはりありがたい制度といえます。ちなみに、アメリカは現在も国家レベルの健康保険はありません。

ただし、首をかしげたくなることがないわけではない。診察が終わって薬もその場でもらえるので便利といえばそのとおりだが、その薬の量の多さは驚異的です。医療品不足で苦しむ途上国のことなどを考えてしまいます。

もっと気になるのは、日本の病院にプライバシー保護の意識が薄いこともあります。まず、待合室で待っていると、看護婦さんに「どうしました」などと聞かれ、大勢の人の中で病状を説明しなければならない。診察室や検査室も完全に個室化されておらず、話の内容は筒抜けのことが多い。

歯科医の場合はもっと極端で、予約制なのはよいのだが、同じ時間に3~4人が予約をしており、一人の医師が患者の間を飛びまわって治療をしている。他の先進国では、まずみることのない光景です。低廉な料金で利用できる健康保険だから許される問題ではありませんが、これが日本の現状なのです。





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